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綿の育て方

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修学旅行の付き添いで倉敷の美観地区を訪れたときに綿の種子を見つけました。その時一緒に綿の苗の育て方のメモもまらいました。 その出典先をはっきりとできませんが、そのメモに自分の考えをいれて、紹介します。

八十八夜、五月1日前後に種子についている綿をむしり取り、を裸にします。
綿の種子はたいへん硬いので、コンクリートブロックの上に種子をばらまき、その上にレンガをのせ動かして種子の表面に傷をつけてやります。
その傷のついた種子を50℃くらいの湯に浸して一昼夜置きます。そうすると発芽率がよくなります。
植物の実を鳥が食べたことで40℃くらいになり発芽が促されるということをヒントに考えました。

学校の理科室には恒温槽とか定温槽と言って一定の温度に保つ装置があるのを利用するのもよいでしょう。
この装置を利用できるときには一昼夜ぬるま湯につけた種子に少し水をしみこませたキッチンペーパータオルをかけ、種子を入れた容器にラップをかぶせます。
そして30℃に設定した定温槽の中に3,4日入れておくと発芽率が大変よくなります。ときどき覗いてみて発芽しているものからビニールポットに植えていきます。
普通は種子の大きさの3倍くらいの厚さの腐葉土をかけてやります。根が出てきたものをそのまま置いておくと根が傷んでしまいます。
綿は野菜のオクラと同じアオイ科の直物ですので直根性の直物ですので、綿の苗は植え替えをたいへん苦手としているようです。
本葉が2、3枚出てきたところで土を崩さないように注意して植え替ええてください。
肥料の吸収力は強い植物です。小さい時には一度に多くを与えないようにしましょう。
種子をまいて10日くらいで2枚葉が出ます。さらに10日くらいして次の3枚目の本葉が出てきます。
この時期にはヨトウムシに食べられることがあります。注意しましょう。
日当たりがよく、風通しがよく、水はけがいいところを好みます。
酸性の土を少し嫌うようです。肥料をたっぷりやり、上手に育てると、1メートル以上にすることもできますが、
50センチくらいでもちゃんときれいな花が咲き種子をつけることができます。
横にも少し広がりますので、植える間隔は1メートルくらい空けるように書いてありますが、
小ぶりの苗の場合には30センチ間隔でも十分に綿を楽しめます。
水に注意すればプランタでも育てられます。6月末か7月初めには20~30 cm なるでしょう。そのころ一か所一本にするようにしてください。
その時引き抜くと残すべき苗の根を痛めてしまうので必要のない方をハサミで切ってください。
メモには1本仕立てにするように書いてありますが、3本仕立てでも少し樹が小さめではありますが、実が付き十分楽しめます。
このとき軽く土寄せをしてください。夏場に雨が降らないと水が不足しまうので水を切らさないようにしましょう。5~8月には土が乾けば水を与えてください。
敷き藁などをしてやるといいでしょう。8月になると花も咲き始めます。土寄せをするとか支柱を立ててやると少しくらい強い風雨にも安心です。
9,10月には乾燥を好みます。水は雨水だけで結構です。実がはじけて開いてくるときに湿気が多いと実が腐ってきたりかびてくることがあります。
肥料は少し多めにしてください。好条件は日当たり、風通し、水はけのよいところ特にいいでしょう。
暑い地方の植物ですので、霜に弱く霜にあたると枯れてしまいます。逆に霜にあたるまで花を楽しめるといった方がいいのかもしれません。

参考文献として次のものを見つけました。ここには綿の種子の入手先がかかれています。綿関連の博物館・資料館やコットン材料道具展の紹介も載っています。
『初めての綿づくり』大野泰雄・広田益久編 財団法人日本綿業振興会監修 木魂社

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