1億倍の分子模型をつくろう!
1億倍の分子模型をつくろう!
一億倍とはどれほど想像しにくいのでしょうか。それを考えるのに参考になるいいものを見つけました。
一億分の一の地球の地球儀が販売されていたのです。地球は大きくてそのうえで生活していてもその大きさを実感できません。
宇宙飛行士になって人工衛星や宇宙ステーションの高さまで上がらないとその大きさも形も認識することができません。
その違いを想像してみましょう。古代エジプトの人が地球が球形をしていることを想像していたのですね。
その大きさまでも計算していたそうです。
地球儀を使えば地球の裏側に行くことも想像できます。そのようにして地球の裏側にまで旅することができるのです。
今度は原子・分子は小さすぎて私たちにはその存在が分かりにくいのです。その大きさを一億倍にするとピンポン玉のように見える大きさになるといいます。
古代ギリシャの人がこの原子の存在を知っていたというのは驚きです。大きすぎてみえない地球を地球儀を使って考えるように、
同じように見えない原子・分子の世界を模型を使って想像してみましょう。
今までに制作した模型の一部を以下に紹介します。模型と侮ってはいけません。模型を作るとさらに頭がよく働くようになります。
それを経験したのは細胞膜に多く含まれているリン脂質の模型を作っていたときのことです。
グリセロールに2本の飽和脂肪酸が結合しているのですが、本に書いてある図のように2本がきれいに平行に並ぶのか疑問に思いながらボンドでくっつけていました。
2本の脂肪酸の水素がお互いにぶつかり合うことなくうまくよけながら入り込み平行に収まりました。
分子模型を作っていてこんな時に感動することがあるんですね。足が三本こんな形に収まっているから融点も高めなんですね。
これは構造式などで眺めていただけではわからないことです。分子模型を作りながら構造が理解できたのです。
雪の結晶が六角形を形作るのも氷の結晶を作ってみたらすぐに納得できました。DNAの二重らせん構造を見つけた学者たちも模型を作りながら考えていたのですね。
分子模型を使い、ダイオキシンによる環境汚染を考える
一億倍の分子模型を使い、ダイオキシンによる環境汚染を考える
いろいろな分子模型を使って、いろいろな問題を考えることができます。
どうすればダイオキシンなどで環境汚染を起こさないようにできるのでしょうか。
ダイオキシンなどの分子模型を使って、環境汚染問題を考える教材を見たい方は次のファイルをご覧ください。
ダイオキシン教材
細胞膜をつくるリン脂質リン脂質
細胞膜をつくるリン脂質リン脂質
2019年1月13日に名古屋市教育館で「細胞膜を作る物質の分子模型」について発表しました。
2020/04/14 コロナウィルス感染症の治療薬アビガン(一般名 ファビピラビル)の分子模型を作りました。(『楽しい授業』2020年4月号参照)
分子模型を作ってその形から想像してみると、コロナウィルスの薬になるかもしれないけれど、毒にもなることが想像できますね。


分子模型を作る道具を自作
分子模型を作る道具を自作
スチロールカッター、
角度定規
、
穴定規
、など分子模型を作る手作りの道具
は元同僚の山田正男さんから分けていただいていましたが、自分でも道具を作るようになりました。
一台の電源装置から多人数ご利用できるようにするために電源アダプターを作りました。
分子模型作りの道具をほしい方、使いたい方は声をかけてください。我が家まで来られる方にはプレゼントできます。
なお、名古屋では大須第一アメ横の2階にあるボントンという店で自動販売機で使用していた5Vで大容量の電源装置
が中古で手に入ります。
使用する人数によってその必要な容量の電源装置を購入してください。
一人当たり必要な電流は1Aとすればいいと思います。私は5Vだと少し高いのでわずかに電圧を下げて使用しています。
でも電圧調整はわずかしかできないと思います。無理をするとまるで使えなくなることもあります。ご注意してください。
工作に慣れてくれば5Vのままでも作業はできるようになることでしょう。
2022/01/22 一億倍の空気の1メートル枠をDIYで少し改良しました。写真はまだとってありません。
初等幾何学の実験
分模型を作る道具を作っているときに数学の証明も大事だが実験で確かめるのも大切ではないかと思いました。
気が付いたのは?
三角形の内角の和は180度
三枚のベニヤ板または厚紙を重ねて一緒に任意の角度で切って三角形を作ってください。
そして三角形の内角の和を実験的に確かめてみましょう。
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物質名 | 化学式 | 物質名 | 化学式 | 物質名 | 化学式 |
---|---|---|---|---|---|
水素 | H2 | ポリ塩化ビニル | (CH2-CHCl)n | グリシン(Gly) | H2NCH2COOH |
酸素 | O2 | ポリ塩化ビニリデン | (CHCl)n | L-D-アラニン(Ala) | CH3CH(COOH)NH2 |
窒素 | N2 | ポリスチレン | {CH(C6H6)CH2}n | L-D-バリン(Val) | HO2CH(NH2)CH(CH3)2 |
オゾン | O3 | PET | L-D-ロイシン(Leu) | HO2CCH(NH2)CH2CH(CH3)2 | |
過酸化水素 | H2O2 | ダイオキシン | L-D-イソロイシン(Ile) | C6H13NO2 | |
水 | H2O | αグルコース | C6H12O6 | L-D-メチオニン(Met) | HOOCCH(NH2)(CH2)2SCH3 |
二酸化炭素 | CO2 | βグルコース | C6H12O6 | L-D-フェニルアラニン(Phe) | C9H6NO2 |
二酸化窒素 | NO2 | αフルクトース | C6H12O6 | L-D-トリプトファン(Trp) | C11H12N2O2 |
アンモニア | NH3 | βフルクトース | C6H12O6 | L-D-プロリン(Pro) | C5H9NO2 |
イオウ | S8 | ショ糖(スクロース) | C12H22O11 | L-D-セリン(Ser) | C3H7NO3 |
硫化水素 | H2S | デンプン | (C6H10O5)n | L-D-トレオニン(Thr) | C4H9NO3 |
二酸化イオウ | SO2 | セルロース | (C6H10O5)n | L-D-システイン(Cys) | C3H7HO2S |
塩素 | Cl2 | ステアリン酸 | CH3(CH2)16COOH | L-D-チロシン(Tyr) | C9H11NO3 |
リン | P4 | オレイン酸酸 ω9 | CH3(CH2)7CH=CH(CH2)7COOH | L-D-アスパラギン(Asn) | NH2COCH2CH(COOH)NH2 |
氷 | リノール酸ω6 | CH3(CH2)4CH=CHCH2CH=CH(CH2)7COOH | L-D-グルタミン(Gln) | C5H10N2O3 | |
ドライアイス | グリセロール | C3H8O3 | L-D-アスパラギン酸(Asp) | HOOCCH2CH(COOH)NH2 | |
方解石 | ステアリン酸ナトリウム | CH3(CH2)16COONa | L-D-グルタミン酸(Gln) | C5H9NO4 | |
斜方イオウ | 合成洗剤 | L-D-リシン(Lys) | C6H14N2O2 | ||
空気 | メタミドホス | C2H8NO2PS | L-D-アルギニン(Arg) | C6H14N4O2 | |
フロン12 | CCl2F2 | ジクロルボス | C4H7Cl2O4P | L-D-ヒスチジン(His) | C6H9N3O2 |
メタン | CH4 | 2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸 | C8H5Cl3O3 | ペプチド結合gln-L-ala | |
エタン | C2H6 | サリン | C4H10FO2P | ホスファチジルエタノールアミン | |
プロパン | C3H8 | アセチルコリン | CH3COO(CH2)2N+(CH3)3 | ホスファチジルコリン | |
n-ブタン | C4H10 | VXガス | C11H26NO2PS | スフィンゴミエリン | |
iso-ブタン | C4H10 | カフェイン | C8H10N4O2 | ガラクトセレブロシド | |
ベンゼン | C6H6 | ビタミンC | C6H8O6 | コレステロール | |
シクロヘキサン | C6H12 | ドーパミン | C8H11NO2 | チロキシン | |
エチレン | C2H4 | アドレナリン | C9H13NO3 | DNA-G-C | |
アセチレン | C2H2 | ノルアドレナリン | C8H11NO3 | EPAω3 | |
メチルメルカプタン | CH3SH | ATP | C10H16N5O13P3 | DHA ω3 | |
チオフェン | C4H4S | リン酸 | H3PO4 | DPA | |
メタノール | CH3OH | リボース | C5H10O5 | エライジン酸(トランス型脂肪酸 | |
エタノール | C2H5OH | アデニン | C5H5N5 | ||
ギ酸 | HCOOH | チミン | C5H6N2O2 | アビガン(ファビピラビル) | C5H4FN3O2 |
シュウ酸 | (COOH)2 | グアニン | C5H5N5O | グアノシン | |
酢酸 | CH3COOH | シトシン | C4H5N3O | フラーレンC60 | C60 |
L-乳酸 | C12H22O11 | ウラシル | C4H4N2O2 | フラーレンC70 | C70 |
L-酒石酸,D-,meso- | C4H6O6 | アデノシン | C10H13N5O4 | カードでDNA模型を | |
尿酸 | C5H4N4O3 | ||||

ある日の我が家の庭には突然いろんな色の花が咲いたようです。発泡スチロール球にペンキを塗って1億倍分子模型の部品となるいろいろな原子を乾かしているのです。
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