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実物教育
1999/05/28 AichiKKN
科学教育研究協議会第47回千葉大会 ナイターで発表
遠いところでのことと思っていいたことが、現に教えている生徒から質問されたときはびっくりしました。
タマネギにできたネギ坊主を見て「先生、タマネギってこの頭の所にできるの?」「・・・・・・・」しばらく絶句!?
でも考えてみれば子ども達にしてみれば自然な疑問だと思います。
都会の真ん中に住んでいるとよほど意識的に探さないと玉ねぎは地上にでき、サツマイモが土の中にできることはわかりません。
サツマイモや半分に切ったキャベツがスーパーマーケットで売っている形のままで木に出来ると思っている生徒がいます。
板倉聖宜さんから聞いた話ですが、明治のはじめには「これが馬です。」と言って本物の馬を教室に連れてきたという記録があるそうです。
今こそ実物教育をしなくてはならない時期に来ているのではないでしょうか。
物を扱わないでチョークとお話だけで物理や化学が教えられているのはどれくらいあると思われますか。
飯田さんからずいぶん前に聞いた話ですが、ある有名な東京の私立大学の先生がアンケート調査されたそうです。質問は次のようなものです。
【質問】学生の印象には高校時代に物理の演示実験をやってもらってもいなければ学生実験もやらせてもらった記憶にない。
このようの学生は何割くらいあると思いますか。
【予想】
- 一割以下
- 三割程度
- 六割以上
- その他
【アンケート結果】
正解は六割以上とのことです。
この現実をどう考え、教育していったら、いいのでしょうか。
私たちの学校では少しでも良い実物教育をしようと話しあい、理科室の前の花壇にはサツマイモ、
トウモロコシ、ジャガイモ、サトウキビなどいろいろなものを植えています。
これも大切な実物教育ではないでしょうか。
同じような考えで毎年、綿も栽培しています。