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工事中

生徒が喜ぶ錯視教材と手作り楽器

Hu_Tiang_TODA

●はじめに

 最近理科離れで日本の将来を危ぶむ論文が多く見られますが,物理嫌い,理科離れは最近始まったものではありません。
30年以上前に飯田洋治さんが行ったアンケートですでに生徒達は理科の授業について「面白くない,分からない,つまらない・・・・・」 などといい,訴えていました。
理科を学べば学ぶほど嫌いになっていく,そんな生徒の実態が明らかになっていたのです。
このような生徒の訴えに私たち理科の教員はどう応えていったらいいのでしょうか。
大切なことは生徒の目が輝くことです。
学ぶ意欲を引き出す教材が欲しいのです。
ここでは光の分野を教える中で作った教材と愛知物理サークルの中でいろいろと発展していった手作り楽器を紹介します。

●学ぶに値する教育内容とその方法の建設を!

 

1)ペンローズによる不可能図形

ペンローズによる不思議な図形

2)エイムズの部屋

エイムズの部屋上部より エイムズの部屋ピンホールより エイムズの部屋

みすず書房『インテリジェント アイ』を読み,その中からエイムズの部屋を前々から作ってみたいと思っていたが, なかなか取り組めませんでした。先日NHK教育TVの「やってみよう何でも実験」でエイムズの部屋の紹介がありました。
具体的な製作の図面がFAXで手に入れることが出来たので,早速真似をして作ってみました。 真似をして作る中で,発展させることを思いつきました。
 エイムズの部屋の壁を曲面にしても網膜上に同じ像を結ばせることが出来るのです。
これは作りたてでまだ生徒から多くの意見は聞いていませんが,作った本人がその効果にビックリしています。
またビデオカメラを使うようにすれば,ひとつの装置を作って生徒全員に見せることも出来るようにしてみました。

 構造はたいへんゆがんだ形をしているが普通の方形をした部屋と同じ網膜像を作ります。 また写真を撮ると普通の方形の部屋と同じように写ります。
このとき,右の図にあるような位置に同じ大きさの人形を置いてみましょう。 不思議な光景が見えます。実物を作ってお確かめ下さい。

*分野:光,生物,認知科学

Stray CatsStray Cats いきわく科学教室 アンパンマン

3)ひずみ絵

   数年前から光の反射の授業で,生徒にひずみ絵を描かせています。 円筒状の鏡に映すと正常に見えるようなひずみ絵を自分で描くのです。
使う原理は光の反射の法則だけですが,ほとんど全員が喜んで取り組みます。 単純作業でもいいのです。生徒達は作業を好みます。
1時間の授業では多くの生徒が完成しないけれど,自主的に多くの時間をかけ,宿題として完成させてきます。

*分野:光  

4)歯車楽器とアルミ缶楽器

音楽的な音の高さが何によって決まるのでしょうか。
私たちが出版した『いきいき物理わくわく実験』の中に紹介した歯車楽器はそのことを考えるのにいい教材であると考えます。
なんとか全員の生徒が手作りできるようにしたいと思い,開発したのがアルミ缶楽器です。
ジュースなどの空き缶に,ぐるりと一周するようにたくさんの穴を等間隔にあけ,この空き缶をモーターで回転させます。
そして,穴に向かって,ストローで息を吹きかけると,音が出ます。
空き缶にあける穴の数を変えると,小さな音ですが,このアルミ缶で作った回転楽器でも,美しい音階を作り出すことができます。

*分野:音

●もっとくわしく知るために

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