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エイムズの部屋をまねしていて新しい教材に発展

作っていた本人が見て不思議さにびっくりしました。それはエイムズの部屋というものです。
ただ単に面白い教材はそっくり真似をしていても面白いのですが、まねをしている間にいろいろな工夫をするものです。
その工夫の一つにリカちゃん人形を使って、カーブした壁のエイムズの部屋を作ってみました。
先生にはそんな趣味があったのといわれたけれど、子どもたちは喜んでくれました。

工事中

エイムズの部屋をまねして装置を作っていた時に思いつきました。
生徒たちが学んでいる学校の窓と同じように下部に小窓のあるデザインにしました。
次の図のように窓を描く面を曲面してみたらどうなるでしょうか。

設計図

俯瞰図同じ大きさのリカちゃん人形

海外で発表するのに準備しているときに、エイムズの部屋をまねて作っていてさらに新しい教材にできることに気が付きました。
窓のある壁をもっと一般的な壁に発展させるために数学的に数式で表現できないでこぼこの壁にしてみました。
どうすればそんなことができるのでしょうか。

壁の材料のプラスチックの板にアドライヤーを使って温風を当てて変形させるのです。この曲面を数学的に表現するのは難しいですね。

それでも同じ網膜像を結ぶのです。これは海外で発表したものを使いました。英語の表記まで失礼します。

局面の窓設計図_2

複雑な壁でも穴から覗いてみるときお互いに重なりとならない(1対1でonto)壁の場合には網膜には同じ像をつくることができるのです。これは新しい発見ではないでしょうか。

大きさの違うリカちゃん人形

同じ大きさのリカちゃん人形です。しかし視点となる穴から覗いてみると不思議です。大きさが大きく異なって見えるのです。どうしたことでしょうか。
これがエームズの部屋の不思議の原理です。同じ網膜像を結ぶものは無限にあり得るということです。
2001年に韓国の清州教育大学で催されたICPECの会議でこれを発表したときにはアメリカの先生からあなたの発表の内容は私の主張と同じことを言っている。
これをプレゼントすると頂いたのがEinstein Aliveというお面のようなものでした。
これは不思議です。お面の内側からみたらどのように見えるでしょうか。両目で見れば内側にへこんで見えるのは当然です。
しかし、片眼で見ると驚きます。内側から見ているのに、外から見たお面そのものに見えるのです。
普通にイベント用の商品として販売しているお面でもこのことを確かめることができます。
次の写真はお面を内側から撮ったお面を内側からみた写真です。
気になっていろいろ調べていると、これに類するガラス工芸も見つけました。これの紹介はまたの機会にしましょう。
みなさんもこんな不思議を見つけてみませんか。

日本ではまねを知ることはよくない。
創造性が大切だとよく言われますが、板倉聖宜氏が述べているように真似をすることは大切なことです。
優れたものはどんどん真似をして広めすればいいのです。
ただし、真似をしたときには礼儀として誰の真似をしたかしっかりと敬意を表してきちんと出所を明らかにしなければなりません。

科学的に考えるとは優れた考え方をまねすることではないでしょうか。

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