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国語教育Japanese language education


発達段階に応じた国語教育

国語力の効果的・効率的な向上を目指すためには,一人の人間がどのように発達していくのかという観点から,各発達段階でどのような国語教育を行うべきかを考えていく必要があります。

学校段階に余りこだわることなく,子供の発達段階を踏まえて,情緒力や論理的思考力などを育てていくためには,どのような国語教育が必要なのかを具体的に考えていくことが求められます。

その際に,国語の運用能力にかかわる部分は,基本的に双方向の交流としてのコミュニケーションを通じてしか育たないという視点も大切になります。また,コミュニケーション能力は社会生活を送っていく上で欠かせないものであるだけでなく,最近の脳科学の研究成果によれば,コミュニケーションを行う際に活性化する脳の場所は国語力とかかわる部分でもあることが判明しています。

このことから,コミュニケーション能力を鍛えることで,国語力を支える脳の部分も鍛えられることになると考えられています。


発達段階に応じた国語教育の具体的な展開<

発達段階に応じた国語教育を考えていくためには,次のような脳科学の知見を参考にすることも有効です。

例えば、

生後から3歳にかけては前頭前野の神経細胞に急激な成長が見られるが,その後大きな変化が見られなくなる。

前頭前野に再び大きな変化が表れるのは,小学校高学年から中学にかけてです。この時期には,論理的思考力・表現力(表す力)にかかわる前頭前野に血流・代謝の大きな変化が起こり,成人と同じような脳の使い方をするようになります。

論理的思考力・表現力の教育・指導は,上述の前頭前野の発達段階を踏まえて,「3歳までの乳幼児期」「3歳〜11・12歳(小学校高学年くらい)まで」「13歳(中学生)以上」と3段階に分けて考えることができます。

一方,「国語力を構成する能力等」の中で「国語の知識」の一つとして位置付けられている語彙(ごい)の力は側頭葉と関係しています。側頭葉は前頭前野と違って,早くから大人と同じような働きをするようになるので,語彙力の教育・指導は子供の時から大人になるまで,直線的に同じ調子で行ってもよいと考えられます。

なお,「聞く力」についても,側頭葉が関係しているので,語彙力と同じように早い時期から育てていくことが可能です。

以上のような基本認識に立って「3歳までの乳幼児期」、「3歳〜11・12歳(小学校高学年くらい)まで」、「13歳(中学生)以上」と3段階に分けて,それぞれの段階において「重点を置くべき国語教育の内容」を「イメージ図」とともに大まかに示せば,次のようになります。

   (1) 3歳までの乳幼児期   【コミュニケーション重視期】
   生後から3歳にかけて,前頭前野の神経細胞は急激に成長する。乳幼児の脳の発達に最も重要なのは,親子のコミュニケーションである。「話す・聞く」を中心とした親子のコミュニケーションを通じて,家庭の中で言葉を育てることが重要である。乳幼児は親とのコミュニケーションによって語句・語彙力を身に付けることができる。
   また,親が子供に心を開くことで,まず,子供の感性・情緒を育てながら,言葉を発達させていくことが重要である。子供の言葉を育て,豊かな感性をはぐくむことのできる「コミュニケーションの在り方」を親をはじめ子育てにかかわる人たちに広く情報提供していくことも大切である。
(2) 3歳〜11・12歳(小学校高学年くらい)まで   【基礎作り期】
   この時期には,前頭前野の神経細胞には大きな変化は起こらないが,語彙力など言葉の知識をつかさどる側頭葉や頭頂葉などの神経細胞は成長を続ける。
   幼児期では,「読み聞かせ」や可能であれば読書により言葉の数を増やし,さらに「言葉と社会や事物との関係」を習得するために,家庭や地域で多くの様々な経験を積ませることを意識すべきである。これにより,情緒力や想像力も身に付けることができる。
   小学校では,「話す・聞く」に加えて「読む・書く」の「繰り返し練習」により,国語力の基礎となる知識を確実に身に付けさせることが重要である。特に,「読み」の学習を先行させることで,言葉の知識(特に「語彙力」)を増やすことに重点を置くべきである。
(3) 13歳(中学生)以上   【発展期】
   個人差はあるが思春期を迎えたころから,前頭前野の神経細胞は再び急激な成長を始める。これにより,それまでに培ってきた国語力の基礎を用いて,自らの経験など様々な情報を複合して,論理的な思考を本格的に展開することが可能となる。
   国語科の学習においては当然のことであるが,様々な社会体験,社会科や理科の学習などを通して,論理的思考力の育成に努めることが重要である。
   また,脳の「情報処理能力」が飛躍的に伸びる時期であるので,多くの読書体験により,情緒力・想像力・論理的思考力・語彙力の総合的な発達を促すべきである。
(4) 発達段階に応じた「国語教育における重点の置き方」のイメージ図

 ※ 表現力(表す力)は左図の「情緒力・想像力」「論理的思考力」「語彙力」のすべてに関連するので,図から外してある

日常の言語生活においては,「聞く」「話す」「読む」「書く」というそれぞれの言語活動が複雑に組み合わされて用いられているのが普通です。

国語教育においても,この点を考慮して,「聞く」「話す」「読む」「書く」という言語活動を有機的に組み合わせて指導していくという観点が大切です。

その際,国語力の中核である「考える力」「感じる力」「想像する力」「表す力」の四つの力が具体的な言語活動として発現したものが,「聞く」「話す」「読む」「書く」という行為であることを踏まえて,「聞く」「話す」「読む」「書く」の力を伸ばすためには,国語力の中核である「考える力」などの四つの能力を伸ばすことが必要であるという認識に立って教えていく事がが重要になります。

当園の保育士も幼稚園教諭資格を取得しているので、保育園でも保育士や教科講師がその点を認識したうえで幼児教育に取り組んでいきます。

*参照・引用:文部科学省HP 第1   国語力を身に付けるための国語教育の在り方


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