うっ血性心不全

うっ血性心不全とは

心臓は一瞬たりとも休むことなく働き、血液を全身の色々な器官に

送り続けています。十分に酸素を含んだ血液は心臓だけでなく、

肝臓や腎臓をはじめ、全身の各器官が働くうえで最も重要な栄養源

です。ところが、生まれつき心臓に異常があったり、年を取って心臓

が悪くなったりすると、心臓から十分な血液が送られなくなります。

うっ血性心不全とは、この様に血液を十分に送れなくなった心臓

の状態を言いますが、このことは、心臓だけでなく他の器官にも

栄養が行き届かなくなることになりますので、全身的に色々な異常が

現れてきます。お腹に水が溜まって大きくなったり、呼吸が荒くなり

咳をして運動を嫌がるようになりますとうっ血性心不全がかなり

進行している事を示します。そうならない前に、早く治療をする

事が必要です。治療は、安静・食事療法、および内科的に薬を

与え事が必要ですが、まず、獣医師に相談して、最も良い方法を

考えて貰う事が重要です。また、年を取ってきたら、定期的に

健康診断を受けることも必要です。人間と同じように、犬や猫も

だんだん高齢のものが多くなって心臓病が増えてきています。

飼い主のきめ細かな配慮が年を取った動物にも必要です。





家庭での注意点

心臓病が重くなりますと、犬や猫は人間と同じ様に歩くのを嫌がったり

食欲がなくなって来ます。塩分の制限あるいは、毎日薬を与える事は

とても重要な事ですが、特に出来る限り安静を保つように心掛けて

下さい。無理に散歩に連れ出したり、興奮させる事はとても危険です。

うっ血性心不全が重症になりますと、夜に咳がひどく出る事があります。

この様な時には、すぐに獣医師に連絡する事が必要です。