悪液質
悪液質とは |
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癌のような悪性腫瘍、慢性うっ血性心不全、その他多くの疾病のため、 食欲不振、食物の消化吸収不良、蓄えられた体力の激しい消耗などで著し い栄養不良になり、やせて衰弱した状態を言います。当然ながら、この状態は 飢餓によっても起こります。体内では、体液や電解質の欠乏または不均衡 蛋白質の喪失、有害な老廃物の蓄積などが起こっています。症状は 軽症では、食欲元気の不良程度ですが、重症では、起立不能、嗜眠 意識不明に至るまで多様です。しかし、原因は別に存在します。 |
家庭での注意点 |
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悪液質は前述のような病態で、多様な疾病が原因ですので、ペットの健康に 異常を認めた場合には、早期に獣医師の診断と適切な処置を受けて下さい。 例えば、4・5歳以上の牝犬では乳腺に腫瘤がよくできます。手で容易に触知 でき、痛くもかゆくもなく、元気食欲も正常で、良性腫瘍のことが多いようです。 しかし、放置しておくと、いつの間にか数が非常に増えたり、内蔵に転移して 悪性腫瘍に変化することがあります。驚いて手術を受けても取り切れず、 やがて悪液質に陥って死亡します。体液、電解質、酸塩基平衡などの異常は 急速に症状を悪化させますので、速やかに手当てを受け、是正してから 原因疾患の治療を行わなければなりません。ただ元気が無い、食欲が悪い、 でもそのうち元気になるだろう、以前にもそんな事があった、などと楽観して 放置すると、悪液質に陥る恐ろしい病気が潜んでいる事があります。 ペットの異常を発見したならば、早期に獣医師の診断を受けて安心するか 適切な治療を受けて悪液質を防ぐように心掛けて下さい。悪液質に陥った 動物を家庭で看護する事はとても無理です。重症の場合は、まず現在の 症状の軽減をはかり、動物を安定させます。それには輸液療法、電解質療法 を行うとともに快適な環境で安静を保つようにさせます。続いて原因疾患 の積極的な治療を受け、食物が口から入るようになってから家庭看護に 移ります。軽症では原因疾患の治療を受けると同時に、獣医師の指示に 従って栄養価の高い食物を与える事によって回復させる事が出来ます。 |