甲状腺機能減退症
甲状腺機能減退症とは

甲状腺機能減退症とは甲状腺の萎縮や破壊、あるいは腫瘍

などにより甲状腺ホルモンの産生と分泌が正常に行われな

くなる事をいいます。甲状腺ホルモンは動物の体を構成し

ている細胞のひとつひとつが正常に機能するために不可欠

であり、不足するといろいろな臨床症状が現れます。しか

し、症状の現れ方は非常にゆっくりで、わかりにくいため

飼い主が気付くまでにはかなりの時間がたっている事が多

いようです。全般的に症状としては、元気がなくなり、運

動を嫌うようになり、ボーっとしている事が多くなります。

また基礎代謝が低下するために、寒さに対する抵抗力が衰

え、暖かい所を好むようになり、心臓機能の低下も起こり

ます。正常犬の心拍数は一分間に120〜130回ぐらい

ですが、甲状腺機能が低下した動物では減少する傾向が見

られます。また食欲が低下するにもかかわらず肥満してく

る事もあります。このような症状がすべてのケースに見ら

れるわけではなく、気付かずに経過してしまう事が多いようです。


 

家庭での注意点

治療は甲状腺ホルモンの投与を行いますが、獣医師の指示

に従って規則正しく薬を投与しなければなりません。

ホルモン量の測定および経過観察のために定期的に検診を

受けるようにします。