犬の尿石症
犬の尿石症とは

犬の尿石症は、腎臓、尿管、膀胱、または尿道に結石が形成され、

それらが尿路の粘膜を刺激損傷し、また尿道あるいは尿管を完全に

または不完全に閉塞することがある疾病です。

症状は、結石の存在する場所によって異なりますが主に少量の排尿

を頻回繰り返し、血尿を排泄することもあり、また雄では尿道閉塞

を起こす事もあります。尿管結石には激しい痛みを伴い、除去また

は排泄されないと水腎症を起こします。腎臓結石では症状が発現さ

れにくく、X線検査で初めて発見されることがあります。




家庭での注意点

尿石症は、不適切な食事管理、不十分な飲水量などが

主な原因で起ります。尿道閉塞では食欲不振、嘔吐、脱水

抑うつ、昏睡などを起こし、治療せずに放置されると72

時間以内に死亡するのが普通です。排尿困難や尿閉を発見

した場合には速やかに獣医師の診療を受けなければなりません

尿石には1)リン酸塩尿石(スツルバイト尿石)2)シュウ酸

塩尿石3)尿酸塩尿石4)シスチン尿石5)ケイ酸塩尿石6)

炭酸カルシウム尿石などの種類がありますが、犬の尿石の大多数は

スツルバイト尿石です。しかし、尿酸塩尿石はダルメシアンに多く

シスチン尿石は、バセット、ブルドッグ、チワワ、アイリッシュ・

テリア、ヨークシャー・テリアの成犬の雄がかかりやすく、遺伝が

関与するといわれています。その他の尿石も少数みられています。

また尿路感染を起こしている症状が多いので、尿培養や感受性試験

に基づいて化学療法を受けることも重要です。一般に年齢の高い犬

に発症する傾向があります。