これまでの歩行は遊脚期でも足部の持ち上がりは小さく、すり足状態でした。(平成28年10月)

それに対して、腰部椎間板(6ヵ所)をこれまでの厚みの倍にすると、上体の運動性が大きくなり、足部の持ち上がりが大きくなっています。
→椎間板が運動機能に大きく関わっていることが分ります。(平成28年11月)

次に、頸胸移行部(頸椎6、頸椎7、胸椎1)の上下を含めた椎間板の厚みを厚くすると、それまで足部の持ち上がりだけだったのが前方に振出される様になりました
→遊脚は下肢の振出し動作ではなく、上体の運動から生みだされる事が分ります。(平成28年12月)

次に、胸椎2〜5の上下の椎間板の厚みを厚くし、大殿筋を模してエアーシリンダーを配置し、大腰筋を模したエアーシリンダーと左右逆位相で動かすことで、立脚期の股関節からの推進を行っています。
→歩行の推進力と安定性は向上しましたが、遊脚期の下肢の持上げが小さくなっています。胸椎の自由度向上により慣性力が損出しているのかも知れません。
なお、仙腸関節での共同研究者であるJCHO仙台病院整形外科黒澤先生から「腸腰筋の停止部は大腿骨小転子で、腰椎からであれば大腰筋ではないか」とのご指摘があり、今回の変更で大腰筋の走行を模してエアーシリンダーを配置しました。結果、そのエアーシリンダーの力が股関節に不規則に働くので、大腿方形筋を模したばねを配置して股関節の安定を図る事ができ、これまでと同じ運動性を実現しています。(平成29年1月)

次に、拡大した胸椎2〜5の側方の動きを規制し、大腰筋外旋作用を小殿筋を模したばねを配置する事で股関節の安定を図り、結果、歩幅の拡大した歩行となりました。なお、大腿方形筋を模したばねは廃止しています。(平成29年1月31日)