駒ヶ根・桃の平ドットファームの目指すところ
駒ヶ根市中沢地区の山奥の山間地に週末を利用して通うようになって一年になろうとしています。
初めての冬を迎えた今年の1月、伊那谷は気象観測史上の大雪に見舞われた。中沢地区の山間地も大雪のため、木々が雪の重みでへし折れているのが見受けられた。近所の住人も初めてだと驚いた様子であった。
そういえば、昨年の夏のときも、大雨に襲われ、改修した道路の砂利が流されてしまった。近所の住人は「めったにない大雨だ」と言っていた。やはり、標高1000b近い山間地である。気象の変化、冬の厳しさは私にとっては初めての体験であった。
素晴らしい体験もあった。ここの山河を埋め尽くす、カラ松のほんのりと黄緑かかった芽吹きの春先と紅葉した秋。ウグイスのさえずりと山河を通り抜ける爽やかな風。桑の葉が初霜にあたり、瞬間にバサバサと音を立てて落葉する初冬。季節のけじめがハッキリした山間地である。
この山奥には何もありません。あるのは自然だけです。
しかし、この自然は決して美しいとはいえません。荒れ果てています。先人が汗を流し命がけで開拓した田畑は茨のバリケードに覆われ、石垣は崩れかかっています。
この荒れ果てた自然を美しい自然に取り戻したい。イノシシやシカだけの山里にしたくない。この山里を 「桃の平」の地名のとおりの美しい桃源郷にしたい。
近くにコンビニもありません。テレビジョンもありません。
あるのは、四季折々に移り変わる山河と夜空一杯にきらめく満天の星。
そんな自然一杯の中で、みんなで汗をいっぱい流す「労働の喜び」と囲炉裏端で酒を飲みながらの「コミュニケーションの喜び」を皆さんと一緒に桃の平ドットファームで体感したい。
どうぞ、皆さんのお越しをお待ちしております。
2001.3.15 「桃の平.farm」 Toshihiko Kajita
我が小屋は長い風雪にかろうじて耐えてきた。
家は傾き、戸板は破れ「すきま風」は遠慮なく入ってくる。
しかし、我が小屋の自慢「囲炉裏」の火はポカポカと私たちの心身を暖かくする。 |
トップページへもどる
