作品

発句

満月やまっ暗空のおだんごだ
【圭佑】
|| 解説
真っ暗な空においしそうな月がぽっかり浮かんでいて、食べたくなりました。
|| 先生より
「季節は秋」で「月」を必ず入れることにし、全員に一句ずつ作ってもらいました。そのなかから、中秋の名月を詠った句を発句に選びました。「満月」は秋の季語です。

脇句

体にしみ入る秋の夜の風
【衣十美】
▼解説
ベランダから月を見たとき、体にしみ入るような冷たい風を感じたのを思い出して。
▼先生より
「食べたい」という主観の前句から、風を感じたという感覚の句に展開しました。

第三

この香り金木せいの匂いだね
【幹起】
▼解説
夜で木は見えなかったけれど、匂いで金木せいとわかった。家の近くの木です。
▼先生より
戸外の情景の前句によく付いています。夜で目には見えないが、匂いがよくわかったのでしょう。

四句

友の言葉をふと思い出す
【莉子】
▼解説
庭で金木せいの香りをかいで、友達の言った言葉を一人思い出している情景です。
▼先生より
前句の言葉を友達が言ったことにし、香りで記憶がよみがえったという句で、良いですね。

五句

赤い日が東の山に見えてきた
【圭佑】
▼解説
朝の太陽を見たことをきっかけに友の言葉を思い出した、ということにしました。
▼先生より
最初は、「東の空に」と詠っていましたが、発句で「空」が使われていたので「山」に変えました。連歌では、同じ語に注意しましょう。

六句

やまいふっとび今日から快調
【純樹】
▼解説
キャンプの日、ケガをして目が覚めたときに見た朝日を思い出して。
▼先生より
病からようやく解放され、日の出を見て、元気になったことを喜び、一日頑張ろうという思いが伝わります。おもしろい付けです。

七句

走り出せみんなぬかして学校へ
【由紀】
▼解説
元気になったから、走って学校へ行きたいだろうなと思いました。
▼先生より
「走り出せ」が、元気になった勢いを活かして詠み、良いですね。前句の元気さを受けた良い付句です。

挙句

先生がまつやさしい顔で
【美乃里】
▼解説
やさしい先生が好きです。笑顔のやさしい先生が待っていてくれたら嬉しい。
▼先生より
みんなを抜かして一番に行った学校で、先生が笑顔で出迎えてくれている情景です。挙句は、いい気持ちで幸せに終わるようにします。

総評

みんなで協力して、良い連歌ができました。考えてくれた一つひとつの句は、ほんとうにすばらしかったけれど、連歌となると、そのなかから一つを選ばなければならないからむずかしかったですね。
他の人がつくった句をしっかりと受け止め、そこに自分が体験したこと・感じたことから句をつけることは、とても大切なことです。みんなで協力してつくる楽しさが、連歌のおもしろさなのです。