空想歴史文庫

陳勝


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雑感

 秦・漢時代の代表的な人物といえば、始皇帝、項羽、劉邦、張良らに始まり、漢の武帝、後漢の光武帝などの面子が挙げられると思われるが、敢えて陳勝を真っ先に持ってきた。その一番の理由は、初めて中華を統一した秦に対して、中華史上初の農民反乱を起こしたところだ。反乱自体は失敗に終わったものの、後の漢の統一へとつながる大きな一歩として、最大限評価した。
 それと、陳勝といえば、2つの名言が印象深い。

燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや
(燕雀のような小者に鴻鵠のような大人物の大志がわかるものか)

王侯将相いずくんぞ種あらんや
(王、諸侯、将軍、大臣となるのに血筋など関係あるか)

 志を持って実際に行動を起こしたことによって、それが受け継がれて後に実を結んだのだから、結果として当人が成功しなかったとしても、それは決して無駄にはならない。そんな生涯を送った人物に惹かれるものがある。

(2016/11/9)


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